どんより冬景色 バス回数券を求めて

このあたり、本当に毎日毎日、どんより曇り空、太陽がのぞく日もあるけれど、たいては白い空。典型的な北ヨーロッパの冬景色。

先週の金曜日、朝焼けがとてもきれいだった。まだまだ日の短い毎日で、朝8時半、やっと日が昇りはじめるところ。どんよりでイヤだと言っているけれど、雲があるからこそ、こういうきれいなグラデーションができるというもの。

週末の土曜日、午前中太陽が出ていて暖かいのかと思って出かけると、実はマイナス1度ほどだったらしい。どうりで冷たいと思った。最近はバス通勤が多いので、バスの回数券があっという間になくなる。ちょうどなくなっていたので買わなくてはと、街中にあるバス会社の出店に行くと、土曜日は11時オープン。その時10時になったばかりで、1時間待つ気分ではなかった。かと言って、一旦帰ってしまうともう出直して来ないにちがいない。駅に行けば買えるのだけれど、駅には行きたくない。その時、そういえばタバコ屋(と言っても、タバコだけでなく文具とか、宝くじみたいなものが売っている)にあるかも、とすぐ近くにあったタバコ屋まで行くと、バス会社のラベルが入り口扉に貼ってあったので、そこで買うことができた。

このあいだから買わなくちゃと思って、なかなか機会がなくて買えていなかったバスの回数券。日本だったら回数券だってバスカードだってバスの中で運転手さんから買える。こちらは、多分、運転手さんの安全のためだろう。車内にほとんどお金がない状態にしているようで、そういう値のはるものは売らない。両替機はないし、小銭がないと「おつりないから」という理由でバスにも乗せてもらえないかもしれないという不便さです。

パリ小旅行からもどって

今ひとつで残念だったプチパレのカフェのお昼を挽回するべく、ポワラーヌ(有名パン屋)まで行き、パンとガレットとショソンポンム(リンゴのペストリー)を買って帰った。お昼すぎに帰宅してすぐにショソンポンムを食べた。これは期待を裏切らず、美味しくて、半分食べようと思っていたけれど、全部食べてしまった。中身のリンゴは完全にペースト状。生地もしっかりしていて、パイ生地とは違う、バターの風味たっぷり、カサカサというよりざっくりした食感。

ところが、あとのパンとガレットはこれまた期待はずれ。というのもパンは焦げ焦げ。少々焦げたくらいのパンが好きだし、石釜でじっくり焼いたパンに違いないけれど、いかにも焼きすぎ。本来は耳が美味しいのに、あまりに苦いため、耳を残しながら食べる始末。店内が暗く、粉でおおわれているから、そこまで焦げ焦げだとは気づかなかったのです。

それから、ガレットは中身がなかった。実は買うときに、店員さんが何か言って、それが何となく中身が入ってないと思わせるようなことだったのだけど、それを突き詰めて聞かず、普通のタイプでしょ?というような聞き方をして、そうよ、と言われたので、普通なら大丈夫なんて思ったのだった。なのに、カサカサのパイ生地のみ。ちゃんとフェーブは入っていたから、入れ忘れではなくて、こういうタイプなのかもしれない。このパン屋の常連さんには当たり前のことなのかも、でも中身のないガレットなんて聞いたことない。びっくりした。

そして週末、仮住まいをしていた町の美味しいパン屋まで行き、似たようなものを買ってきた。こっちの方がずっといいです。丸いのはBio(無農薬)で天然酵母のパンだし、ガレットの中身もちゃんとありました。(フェーブはなし、何しろ4ユーロの小さいものだから)バゲットタイプは、普通のトラディション(白め)とセレアル入り(黒め)。これらはすぐに切って、小分けにして冷凍します。

パリ小旅行 その3

プチパレでさらりと絵を観て回ったら、お昼前だったので、館内併設のカフェでご飯を食べることにした。いや、最初は朝食っぽくクロワッサンとカフェオレとかを考えていて、でもほぼお昼だったので、キッシュでも食べるかと思い直してメニューを見ていると、キッシュと日替わりのメインディシュの値段の差は1ユーロほどだった。それなら普通の一皿を食べたほうがいいよね、魚だし。なんてことを思って、グラスワインと一緒にもらう。半セルフサービスで、お料理以外の飲み物やデザートは会計の際にプレートにセットされ、支払いを済ませたら自分で好きな席につく。料理が出来ると、席まで持ってきてくれるというファーストフードとほぼ同様のシステム。それなのに、待っても待っても料理が来ない。結局25分待った。別に急いではいなかったし、お腹が空いて死にそうでもなかったけど、こんなところで25分ってちょっと長すぎでしょう。そしてやっとの事で料理が来たと思ったら、そのウェイター、2皿同じものを置こうとする。「一つだけしか注文してないよ。」と言っても、いや2つってことになってる、と言う。いや、一つなんだってば、と言っても、まだ腑に落ちない様子。確かに、注文を取った女性が2皿で通していて、会計の男性が一人の私を見て、同じ料理を2皿注文するんですか?と確認してくれたので、一つに修正してもらったという経緯があったので、分からないでもない、いかにもフランスらしいよくある一件でした。

ところで、注文した料理はとんでもなかった。全然美味しくない。魚はパサパサ。考えてみればこんな店の魚、冷凍をチンか、レトルトを温めるだけに決まってる。それなのにそんなものを注文するわたしに問題がある。25分も待たされたのは、付け合わせのお米を茹でていた(炊くんじゃなくて)のに違いない。なぜならお米は熱々で、でも茹でが足らなくてホチホチ、味付けなし。それに出来合いのソースをかけただけというもの。あーどうしてグランパレの中にあるレストラン、ミニパレに行かなかったのか?と後悔。こういう美味しくないものを食べてしまって、そういうものにお金を使う(締めて約20ユーロ、2500円以上)とすっかり落ち込んでしまう。

このカフェ、有名なルノートルがやっていて、雰囲気はいいのです。ここではお茶とちょっとしたお菓子にしておくのがちょうどいい。ルノートルも数年前にソデクソという、社員食堂、学食、病院の食堂などを運営する会社に吸収されたので、同グループ。うちの会社の社員食堂もソデクソ。会社でこんなの食べたら3ユーロも払わないよ、と思ってがっくり。まあ場所が場所、パリ中心、おまけに美術館内、観光客価格でもある、だからしょうがない。

せっかく気をとりなおしたのに、元のもくあみ。そうだ、美味しいものを買って帰ろう、と思いついたのが、夏にみわちゃんが買ってきてくれて美味しかったポワラーヌのリンゴパイ。グランパレの前からバスに乗り、サンジェルマンデプレあたりで降りて、Cherche Midi通りのポワラーヌを目指す。有名だけど、お店はその辺にあるなんでもないパン屋の佇まい。そこでリンゴパイ、季節柄ガレット(ウィンドウにはガレットが並ぶ)、そしてポワラーヌの名物パン、すでにスライスされて売っているミッシュを買った。ポワラーヌで買って帰ったものについては、長くなるのでまた次回。

そこからモンパルナス駅まで、ちょっと懐かしいレンヌ通りを歩く。もう昔(20年以上前の相当むかし)の面影はほとんどなくなってしまったなぁと思っていると、新しい通りの名前を発見。オートクチュールデザイナーのソニアリキエルさんの名前のついた通り(というか、どちらかというと緑のある小道)で、彼女が亡くなっていたことを知った。フランスでは有名な人、何らかの功績を残した人の名前のつく通りが多くあります。左は、高級デパート、オーボンマルシェのウィンドウ、まだクリスマス仕様です。

 

パリ小旅行 その2

マイケルジャクソンの展覧会 « On the Wall » にちょっとがっくりして、そのまま帰るのも気持ちが晴れない気がして、お向かいのプチパレに寄ってみた。ここもパリ万博の際に建てられた展示場。グランパレよりかなり小規模だけど、中は広々していて、疲れることなく、さらっと回ってみるのに最適な広さ、何より入館は無料で、常設展を観ることができます。

前回、どこかの美術館に貸し出し中で見れなかったこの作品があって実物を観ることができました。Fernand Pelezという画家が、サーカスというか大道芸人の人たちの姿をありのままに描いた絵。19世紀後半に起こった写実主義から自然主義に入る作品。この潮流に入る作品は少なく、ほとんどがプチパレにある、と教えてくれたのは、美術史の講師をしてくれているナデージュさん。休むこともままならず働き続ける労働者、大人だけでなく子供までが借り出される、そういう生活を強いられる社会、その底辺にいる人たちを描いたもの。

以前に来た時にも見ているはずなのに、目に留まらなかった絵も幾つか。左の絵は、奥の建物が「パン屋」なので、労働者が荷馬車から小麦粉を下ろしているところ。右の写真の左側は、前にも紹介した、レアール地区がパリの中央市場だった時を描いた作品で、臨場感があふれ、市場の喧騒が聞こえてきそうなくらい生き生きしていて圧倒される絵です。右側には、洗濯をしている人(上)、学校で居残りさせられている少女たち(下)が描かれています。

次の左側の絵も目に留まった。なぜなら、背景はほとんど今のパリのセーヌ岸と変わりがない、けれどそのにいる人たちの様子は違う。誰もが帽子をかぶり(外出の際に帽子を被らないのは失礼な格好だったらしい。元学芸員のナデージュさんによると、帽子なしというのはまるで裸で歩いているくらいとんでもない格好だったと。)女性のスカートはひきづるほど。絵の解説を見ると、絵の構成が写真の切り口なのが興味深い、とのこと。でも、何がどう写真の切り口なのか、よく分からない。ちょうど写真が大衆化した時代で、その頃から写真が絵を描くために使われたり、影響を与えたりしたのだから、その流れなのだろうとは思う。こうやって一人で見ていると、わからないこと、見えないことが多い。こんな時、美術史の先生ナデージュさんの説明つきだと数倍面白いのだけれど。

パリ小旅行 その1

フランスでは、元旦は他の休日と同じ、ただの休日であって、お正月三が日というような感覚もないので、基本的に2日から仕事ははじまります。ただ子供の学校が今週いっぱい休みだから、それに合わせて休んでいる人、私のように、やっぱり三が日は働きたくないからと休んでいる人(そんな人はあまりいないけど)などがいて、本格的に動き出すのは、来週からになるのでしょう。ギーちゃんは今日から仕事に行きましたが、私は休みにしていたので、少し前から楽しみにしていた、マイケルジャクソンの展覧会に行ってきました。場所はパリ中心部、セーヌ川沿いに建つグランパレ。1900年のパリ万国博覧会のために建てられた大展示場で、常時様々な展覧会が開催されています。(今の時期は一部スケート場になったりしている)

ところで、なんでマイケルジャクソン?と私を知っている人は思うでしょう。数年前に「懐かしの80年代歌謡曲」的な番組をテレビでやっていて、何気なく見ていたら、ほんの10秒くらい、フランスでヒットした外国(イギリス、アメリカ中心)の曲が紹介される枠があって、そこでマイケルのスリラーが流れたのでした。それを見てふと、スリラーをはじめから最後まで見たことない気がして、早速YouTubeで見たのが最後、あの目を見張るような才能にはじめて気付いて、そこからYouTubeでジャクソンファイブの時代から遡って、ありとあらゆる映像を見まくる日々が続いたのでした。

去年のはじめごろ、美容院で雑誌を読んでいたら、2018年11月からマイケルの展覧会開催という記事があり、これは行かなくては!と思っていたのです。

それでお正月三日目の今日、一人でパリまで行ってきました。去年の夏に友人のみわちゃんが遊びに来て一緒に行った時以来のパリ。滅多に行かないので、まるで小旅行に出るかのよう。昔パリに旅行に行っていた頃のワクワク感を思い出すようです。

ベルサイユの最寄りの駅から30分ほどで、アンヴァリッド駅に到着。アレキサンドル3世橋を下から見上げるとこんな感じ。

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橋の上から。ドーム型の屋根の建物がグランパレ。反対側はナポレオンの墓があるアンヴァリッド。

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朝10時すぎだったので、まだ人がまばら。チケットは既に購入していたので、並ぶこともなく入れました。でも、入ってすぐ、あれれ、思っていたものとは違うということに気づくのでした。私は、彼の人生に沿って、彼自身による音楽以外の芸術作品が展示されるんだろう、貴重な音楽映像なんかも流されて、と想像していたのです。が、それは本当に勝手な想像でした。この展覧会は、マイケルを題材にした、あるいはマイケルからインスピレーションを受けた芸術家たちの作品展でした。例えば、左上の作品はアンディーウォーホルによるもの。あとは知らないけど、いかにも現代アーティストによるものという感じ。右のイラストは、簡単なものなのに、晩年期のマイケルの顔の特徴をすごく掴んでいて、驚くほど似ているのが面白い。

左は、詩人のボードレールの写真とマイケルの写真を並べたもの。何か意味があるに違いないけれど、わからない。。。右のイラストっぽいものはちょっと楽しいパネル。マイケルにちなんだ言葉でアルファベットを説明しています。例えば、D is for Dance. K is for King of Pop. N is for Neverland….. という風に。

そんなわけで、ちょっと期待外れ。2周する気にはならず、1時間くらいで観覧を終える。なんか観たりないという感じがして、お向かいのプチパレに行ってみることにしました。でも、こうして撮った写真を見かえしていると、ちょっと面白い気もしてくる。つづく。

だらだらしていました

大晦日、掃除を終えてからのラクレットでお腹いっぱいになり、案外に美味しかったワインも飲みすぎて、夜はかなり遅くなってから天ぷら(根セロリと人参のかき揚げ、サツマイモの天ぷらのみ)を揚げ、天ぷら年越しざるそばとしました。元旦のお昼はお雑煮にしたかったけれど、黄チョッキの人たちの騒ぎで日本食材調達にパリに買い物に出かける気にならず、結局、家の周りで買ってきたものや、家にあるものでなんとかすることにしました。元旦は、ギーちゃんが天ぷらそばを食べたいというので、二日連続、天ぷらを揚げてのざるそば。そしてラクレット第二弾をやったりもしてお正月の2日間が過ぎました。

年末からパンもどんどん焼いています。ブルターニュに行く際も酵母を連れて行き、それで焼きます。今年初のパンも焼きました。ただいつも同じ型で同じような形のパンばかりなのですが、ここ最近は、11月に行ったプロヴァンスのオリーブオイル屋で買った小麦粉を使って焼いています。これが、まるでシナモンや八角、クローブなどのスパイスが入っているのかというほどの香りのするパンになるのです。もしかしてスパイス入りの小麦粉だったの?それを見ずに買ったのかしら?と思ったのだけど、そんな記載はどこにもないし、小麦粉からは小麦粉の匂いしかしないのです。でもパンになるとスパイスの香りがする。天然酵母と一緒になってそういう香りが出る(強調される)のか、粉がそういう特質なのか?ちょっと不思議な色黒パンです。