夏休み後半 アヴェロン Aveyron (2) Espalion / Saint-Come-d’Olt

チェックインの時にオーナーさんが、日曜日は隣町のサン・コーム・ドルトに朝市が立つよ、と教えてくれた。この小さな村は、「フランス最も美しい村」(Les plus beaux villages de France)というラベルが付いている。エスパリオン同様、ロット川沿いの谷間の村なので、山や谷を越えることなく、ほぼ平地のみで行けるはずなので、日曜日の朝のマルシェ行きは自転車で行くことにする。

マルシェといっても、地方の小さい村のこと、数件のお店が出ているだけ。でもレストランやカフェもあって、人もそこそこいて、お昼前には賑やかになりそうな雰囲気だった。このあたりはサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼道になっているので、その宿場町として栄えた町のひとつ。今でも、この道を歩く人がたくさんいて、あちこちで大きなリュックサックを背負って、杖を持って歩く人を見かけた。

写真左) ここのお兄さんから缶詰の自家製パテ、ソシソン(腸詰の加工肉)など数種を購入。値段を紙に書いて計算中。色々あったのでちょっと計算に時間がかかるお兄さん。手前の冷蔵庫にいるのは鶏たち。
(写真右) ここのおじさんからは、ガトー・ア・ラ・ブロッシュというお菓子を買う。これはクレープ生地と同じような生地を、大型の串で刺した円錐形の型に少しずつ流しながら、一方でぐるぐる回しながら焼くというもので、フランス版バームクーヘン。これまでアクセサリー作りを仕事にしていた奥さんがそれをやめておばあさんから教わったこの伝統のお菓子を作ってマルシェで売り始めたとのことでした。期待して買ったのだけれど、まだまだ練習が足りてないらしく、安定したきれいな層にはなってませんでした。味もバニラ味シュガー(もちろん人工香料のバニラ)がきつくて、ちょっと気持ち悪くなる感じ。

この村で有名なのは、サン・コーム・エ・サン・ダミアン教会のねじれた塔。わざとねじれるように設計されたのか、何かの間違いでこうなったのか、わかっていないらしい。教会の扉には356個の釘が打ち付けられている。

マルシェでちょっぴり買い物をして、村をぐるっとまわっても1時間くらい。行きは、ロット川沿いの県道を通って来たのだが、帰りは山の斜面を通る小さい道を通ってエスパリオンまで戻ることにした。まっすぐな道ではないし、多少のぼり下りもあり、遠回りではあるけれど、行きと違って車もほとんど通らないので快適な自転車の旅。

ロット川からエスパリオンの町に入ると、これはまた上から見下ろすのとは違った景色でなかなか美しい。

夏休み後半 アヴェロン Aveyron (1)

長かったはずの夏休みも終わってしまい、今週から仕事を再開しています。

ブルターニュの夏休みのこともまだ書くことはあるけれど、それはちょっと置いておいて、忘れないうちに夏休み後半編です。

二週間ほとんど毎日フリースが離せない、庭でご飯を食べれたのは2−3日のみ。夏とは思えない気温のブルターニュを後にして、ヴェルサイユの自宅に帰宅。2泊して荷物を夏モードにして、再び車でフランス南西部へ。南西部というと、トゥールーズやバスク地方あたりを思い浮かべるけれど、フランスの中央高地とよばれる地域の南側、これといった大きな町はなく、少々マイナーなあたりです。コートダジュールやプロヴァンス地方のように人が溢れていないので、私たちにはぴったり。

9月最初の土曜日、遅いバカンスに出かける人がまだ割といたようで、道路自体は混んでなかったのに、サービスエリアやパーキングエリアはどこも混んでいました。どこも人が多くて、ここはイヤ、あそこもダメとパスしていたら、高速道路が終わってしまった。それからは車を止めやすい場所があまりなかったし、あってもタイミングを逃したりして、結局あともう一息で目的地まで到着というあたりで、やっとそれなりのところが見つかって休憩することができました。

目的地の30kmほど手前にある、ナイフ製造で有名なライヨル(あるいはラギオール)という村に寄って、お目当のパン屋でパンを調達。チーズ屋もあったので、ついでに地元産ライヨルチーズも購入。観光客用のお店かと思ったら、店員さんもとても感じよくチーズの知識もあって、買ったライヨルチーズ2種類のどちらも美味しかったです。このライヨルからどんどんと下って、エスパリオンという谷間の町の手前に今回の宿泊先がありました。

敷地内にほぼ同じ建物が3件建ち、それぞれにプライベートのプールとジャグジーつき。家はモダンなつくりで125m2もあって(ウチのアパートの2倍)、寝室が4部屋もあり、トイレも3箇所。明らかに、2−3家族で借りるようなアパートでした。

私たちは普段小さなアパート暮らしなので、いつ頃からか、バカンスで借りる家は、必ず自宅よりも広く、庭やテラスがあることを最低条件としています。今回は、それに加えて、プライベートプールがあることを条件に入れたので、こんなに大きな家になってしまったのでした。それにしても、広すぎるというのも結構疲れるものです。

すぐそばに住んでいるオーナーさんとチェックインを済ませたら、まずはプールで涼み、その後、家と反対側の坂の下に作ってある畑に野菜を調達に。この菜園に生っているものは好きなだけ採って食べて、というなかなかナイスなサービスがあったのです。

とりあえず、大きいトマトとプチトマトを収穫して、到着の日の夜ごはんの一部になりました。さすがにトマトが美味しい。ジューシーなのに切っても水分がドボドボ出てこない。
その後も、何度ここでトマトを採ってきて、それがメインの食事となったことか。とっても重宝しました。イチゴも生っていて、「わーイチゴ!」と張り切って採ったのですが、残念ながら水っぽくて、甘くも酸っぱくもなく、イマイチのイチゴでした。

アサリの次はマテ貝(2)

初めて採ったマテ貝ではありますが、試食は大絶賛にはほど遠い。

塩に触発された貝が砂から出て来て、手で捕まえた時に砂の中に戻ろうとするものすごい力を感じ、危険を察知したマテ貝がその身の一部を自ら切り離して貝の中に潜り込むところを目にし、蒸し終わって貝が開いた時のその姿を見たりすると、かなりグロテスクで、ちょっと食べる気が失せて来る。でも、前回はちゃんと全部を食べなかったので、本当の味を味わっていない。ただのワイン蒸しよりも、ちょっと調理した方がいい貝なのかもしれないと、再度マテ貝狩りに挑戦してみることにする。

通年住んでいるお隣さんが庭の手入れをしている時に挨拶がてら話し込んだギーちゃん、新たなマテ貝情報を得て来ました。うちから近くの、風光明媚な海岸Port Blancでたくさん採れると。この間も書いたのだけど、この海岸はふらりとよく行くところで、何度か貝掘りもやってみたけれど、何かがとれた試しがない。それでも地元の人が言うこと、それもこのお隣さん、船も持っていて、魚釣りが趣味で、釣った魚を近所の人たちに売っていたりするような人だから、なかなか期待できる情報に違いない。早速、試しに行ってみました。

この海岸は、普段アサリを掘りに行くところと違って、海岸沿いに遊歩道があるし、セーリング教室もやっている。へなちょこだけどホテルも一軒あり、バーレストラン併設。それだけに、人も多くて、ちょっと違う雰囲気。その辺にはすでに地中に向けて塩をふりかけている人が数人。確かに前回よりずっと高い確率でマテ貝が出て来る。いや、穴の見極め方がわかって来ただけかもしれないけど。私もコツがわかって、ちゃんと一人で捕まえることができるようになった。それで前回の6本に比べると、2倍以上の収穫になりました。この船が停泊している一帯の水がすっかり引くと、マテ貝狩り場になる。

今回は、庭のシソを巻いて天ぷらにしてみた。(十分な枚数がなかったのでちぎりながら。全てには行き渡らず)それなら姿形が見えないし、シソの味もするので食べやすいかな、と。でもアサリの方がずっといい、という感想で、一個食べたきりあとはパスだったので、私一人で10本以上を食べることになりました(この日は二人だったので)。全部をまるまる食べるとやっぱり磯の香りがしっかりして、それがシソと相まってとっても美味しかったけど、天ぷらにはあまり向かないかも。牡蠣の天ぷらと同じで、貝汁がたくさんあるからか、決してカラッと揚がらない(いい加減にやっているせいもある)。フライにすればよかったのかもしれないけど、それはそれでめんどくさい。

左は生の状態。真ん中の写真はワイン蒸しにしたところ。そして身を貝から外して衣をつけて揚げた。10本以上一人で食べたことになる。

もしも次回があれば(一人でも採りに行ってみよう)、フランス風にバター、ニンニク、パセリをクリーム状にしたものを塗ってオーブンで焼くっていうやり方にしてみようと思う。

アサリの次はマテ貝(1)

マテ貝、フランス語ではCouteaux (クトー、ナイフのこと)と言います。近年、ちょっといいビストロの前菜なんかで目にすることがある。お店ではどうしてもそれなりに料理してあるし、3本くらいしかお皿にないので、美味しかったという記憶はあっても、貝の味という以外どんな味だったかの記憶がない。ブルターニュのこの辺で普通にとれるらしいが、これまで全くお目にかかったことがなかったのです。

近くのあの海岸で採れるらしいと友人に聞いていたので、今回その心づもりで行ってみることにしました。マテ貝は、マテ貝の穴に塩を入れると貝がひとりで上がって来て、それを手で捕まえるというとり方なので、塩のみ必須アイテム。マテ貝がいない場合に備えて、アサリ用のスプーンも持参。アサリもそこでは採ったことがなく、いるかどうかわからないので、オマール海老をおびき出す突っつき棒も念のため持って行く。というのも、この海岸でオマール海老を見つけたことがあるのです。そんなこんなで、ちょっと持ち物が多め。

勇んで行ったので、早く着きすぎて、まだまだ水が引いていない

岩場を歩きながら時間をつぶしていたら、おじいちゃんと7ー8歳くらいの男の子が大きなバケツを持ってやって来た。小さめの岩をひっくり返しては何かを見つけ、それをバケツに入れるたびに、カランコロンと音がする。多分私たちの興味のないビゴルノーという巻貝で、タニシみたいなやつ。近づいて行ってビゴルノーをとってるんですか?と聞いたら、その通りでした。そしたら男の子が、ビゴルノーは岩の下とか海藻の裏側とかにいるんだよーと一生懸命説明してくれた。アサリもちょっとはいるけど、今のところ2つ見つけただけ、など、聞いてもないんだけど、きっとおじいちゃんに教わったことを他の人に教えてあげたかったに違いない、色々教えてくれました。若いおじいさんがこの辺に住んでいるか、別荘を持っているかで、おじいちゃんおばあちゃん宅で夏休みを過ごしているんだろうと思う。そこで、若いおじいさんに、この辺でマテ貝はとれる?と聞いてみた。そしたら、「うん、とれるよ。ほらあの船がいるあたり。」って教えてくれました。やったーマテ貝、いるんだ。

そんな寄り道をしているうちに、海はすっかり引いていて、さっきまで船が浮かんでいたところは全部陸地になっていた。まずはお昼ご飯にしようと、遠くの岩場を目指して歩く。行きがてら試しに、気になった穴に塩を入れてみたら、なんと貝が出て来た。ニョキッと出て来るのがすでにびっくりだし、ものすごい力で戻ろうとするので、思わず手を放してしまい、逃してしまった。けれど、初めて正しい穴を見つけて、塩を入れて貝をおびきだせたので、次回へ期待がふくらむ。その後も、私は手づかみが出来ないものだから、塩を入れる係り専門。あたりの穴で、海水がにじみ出て、まわりの砂が動きだして来ると、近くにいるギーちゃんを呼びつけて取り出してもらう、という手順になりました。

海のど真ん中でお弁当を食べたあと、沖に戻りながら穴探しをしていると、別のムッシューが寄って来て話しかけられた。今日はホント何にもとれやしない、と。またもやおじいさんで、小学校低学年の子供二人を連れて海に来て、面倒をみつつ自分も何かをとっていたらしい。マテ貝を探しているんだと言うと、マテ貝ならここの近くの別の海岸の方がずっとたくさんとれるよ、と教えてくれた。こうやってちょっとずつ地元の情報を入手できるのはなかなかいい感じ。

初めてのマテ貝掘り。収穫はたった6本。確かにこうしてみると、二つ折りタイプのナイフ、髭剃りカミソリなんかにそっくり。マテ貝は砂出しする必要はなく、すぐに食べられるとあったので、夕食までの間海水に浸けておき、その日のうちにエシャロットとワイン蒸しにして食べた。ひとり2本ずつ。ただ、刺身にする場合の記述を読んでいて、貝の黒いところは除いて食べたので、ちょっと味がぼんやりしていました。(つづく)

海でお弁当、何食べた?

昨日の記事で、土曜日以外毎日お弁当を持って海に行った、と書いたものの、日曜日のお弁当の内容が思い出せない。本当にお弁当を持って行ったっけ?とその記憶まであやしい。お弁当を広げている写真があったので、それを見ていてなんとか思い出せた。思い出せないほどすっかり忘れてしまう前に、記録しておくことにした。

日曜日は、最近お気に入りの場所、Pors Scaff(PortではなくPorsあるいはPorz、ブルトン語表記なのかも?)というところ。お弁当は、朝の残りのバゲット、塩もみしたきゅうりに醤油を垂らしたもの、アボンドンスというハード系のチーズを切ったもの、マルシェで買ったベーコンのかたまりのスライス。あるものをかき集めて持って行ったという感じ。この日はなかなかの収穫だった。

月曜日は、ちょっと別の場所。Port Le Goff。すぐ隣にわりと大きい砂浜があるからか、いつもと違って割と人もいる。この日は、かき集め弁当ではなくて、お弁当のためにわざわざナスとトマトのパスタを作った。でもそれを保存容器にどさっと入れただけ。アボンドンスチーズがアペリティフで、デザートはブルターニュの塩バターサブレ(市販のものです)。

火曜日は、Porz Hir。午前中チーズとハムを買って、それをバターをたっぷり塗ったバゲットに挟んでサンドイッチ弁当。デザートはマドレーヌ一個とサブレ。この日は全く写真を撮らなかったみたい。

水曜日は、Port Blanc。ここはよく通る場所で景色もすばらしい。でもここで何かがとれたためしがない。お弁当は、ちょっぴり残っていたパスタでオムレツ、あまり量がなかったので、いつものきゅうりとトマトを切っただけのものでなんとか容器を埋めた。お弁当を食べている場所は、向かいに見える島の左先端あたり。

そして木曜日、この日の干潮の時間は夕方4時。お昼はお弁当ではなく義母のところでご馳走になり、その後で海へ。ここ2日間、思うような収穫ではなかったので(別のものを探していたんだけど)、気を取り直すために、今のところ必ずある程度は見つかるスポットのあるPors Scaffへ。前回ほどの収穫ではなかったけれど、それでもなかなか取れたので満足。こうでなくちゃ。

今週から夏休みです

やっとやっと待ちに待った夏休み。まずはブルターニュに再び。水曜日の夕方すでに現地に到着し、木金と在宅ワークにしていたので、土曜日の朝から夏休みスタート。この週末から今週前半にかけて大潮(大潮の定義はよくわからないけれど)で、潮干狩りに行かない手はない。

このあたりは、世界で5番目くらいに、海の満ち引きの差が大きい海岸らしい。5番目っていうのも微妙だけれど、フランスじゃなくて、世界でだから結構なものなのでしょう。普段から干潮の時は海が遠くかなただけれど、大潮というか、満干の激しい時はまるで海がなくなってしまったかのよう。

土曜日は、干潮が12時半くらいだったので、お昼は戻って来てから食べたけれど、日曜日からは毎日お弁当を持って行き、海のまん真ん中で食べています。水曜日まで5日間その繰り返し。毎日4時間くらい海でウロウロしています。依然としてアサリを掘っていますが、だんだんとアサリがいるようなスポットがわかって来て、その場所も覚えられるようになって来て、なかなか上達を感じています。

それにしても、8月だというのに寒い。到着して数日は暖房を入れていたほど。フリースが欠かせないブルターニュです。

夏野菜がいっぱい

先々週、野菜を収穫できる農園に行って、夏野菜をいっぱい収穫してきました。それなのに、先週もまた行って、今日はほんのちょっとだけにしておこうね、と言いながらも、とりはじめると止まらなくって、またもや大量に収穫してしまい、料理、消費が追いつかない。かさばるナスは、すぐに丸ごとオーブンに入れて焼きなすにして皮をむいてから冷蔵保存。ラタトゥイユもどきの煮物に入れたり、サラダにしたり、ほぼ毎日食べることになる。ピーマンも大きいものはオーブンで焼いて皮をむいて保存。あるいはフライパンでジャジャッと炒め物。

これは、先々週のもの。

先週のは写真に撮っていませんが、ほぼ同じくらいの量があり、トマトはもっとたくさんありました。私はほんのちょっぴりミニトマトを摘んでくるつもりが、熟れているのがたくさん、地べたに落ちているのもかなりあって、私が取らないと落ちて腐るだけかも?などと思い始めて、結局1kgほども収穫してしまった。大きいトマトをまた大量に取ってきた人もいたので(農園が広いので、二手に分かれてそれぞれ収穫してくる)、トマトだらけになっていて、ミニトマトはすぐにドライトマトにしてしまいました。半分に切って、水気を切り、130度くらいのオーブンに1時間くらい入れましたが、まだ水分が残っていました。それ以上オーブンに入れておくのがめんどくさかったので、そのまま瓶に入れてオイル漬けにしました。約30個のミニトマトがジャムの瓶に入り切りました。一週間経って食べてみたら、これが甘くてすごく美味しい。生クリームとかアイスクリームでも添えて食べたら、すっかりデザートになりそうです。

ズッキーニは要らないよ、と言ったのに、これもたくさんとってきた。食べる暇がなくて、どうするのだ?と思っていたところ、「暮しの手帖」に野菜を干そうという記事があって、早速やってみました。ちょうど天気も夏らしい気温になったところだったのでちょうどいい。カラカラにはなってないけれど、幾分乾いていて、キッチンペーパーに包んでビニール袋に入れて4パックできました。2つは冷凍して、もう2つは冷蔵庫へ。さて料理するとどんな感じかな?

久々レストランでレストラン

この続きで、7月末に行った久しぶりのちゃんとしたレストランでの食事です。持ち帰りメニューでお世話になったル・パンスマン。

お店の外観。まだまだ明るいので昼間のようですが、夜8時です。外にテーブル席がひとつだけ用意してありましたが、たぶんこれは看板的な役割だったのか?この日は寒く、雨も降ったり止んだり。夜、外で2時間ほどもかかる食事をするような天候ではありませんでした。が、それでもいいから、という飛び込み客用だったのか?

メニューはコースが一種類のみ。選択肢さえなし。日本でいう「おまかせ」のみです。最近はフランスでもたまに見ますが(オマカセとそのままうたっているところもある)、自分が食べるものは自分で選択したい人たちの国なので、まだまだ希です。この日のお肉のメインは、リードヴォー、仔牛の胸腺 (”ミルクを飲んでいる時期に必要とされ、成長につれて失われる器官”なんだそうです。知らなかったー)。好き嫌いのないギーちゃんですが、リードヴォーはそんなに食べたい種類のものではないということで、お昼のメニューのメインだった子羊のローストに変更してもらいました。確かに、リードヴォー、高級食材ではあるけれど、臓物でもあって、万人に受け入れられるものでもなさそうだけれど、これを選択しのないメニューに入れてくるか?とちょっと驚きでした。が、私はこれがとても好きで、メニューにあれば頼まずにはいられないくらいなので、全く問題なし。

まずは付き出し。左から、サーモンの醤油漬けを海苔で巻いたもの。フムス(ひよこ豆のペースト)。ひよこ豆の茹で汁って泡立てると卵の白身と同じように泡立つらしいのですが、これものすごく軽く仕上がっていたので、茹で汁をメレンゲ状にしたものと合わせているのかな?と思いました。うずらの卵で作ったスコッチエッグ。エストラゴン風味のマヨネーズソースとともに。そして、薄いパリパリクレープ生地の中にサーモンのマリネ(クリームも入っていたかも)、醤油漬けのイクラのせ。倒れないようにポップコーンの中に刺すというのはいい考え。食前酒はなし、白ワイン一本で通すことにして、奮発してムルソー。

前菜は、鯖の一品。なかなか脂ののった鯖で、酸っぱい青リンゴと合わせてすっきりと。鯖の上に乗っているのはリコッタチーズ。これは要らないと思った。

メインの一つ、まず魚はまたもやヒラメ。青梗菜をさっと炒めたものの上にこんがり焼いた魚がのり、甲殻類の軽い泡のソースがふんわりかけてある。付け合わせは、エビの入ったラビオリ。皮が超薄くて、でもしっとり、中身もたっぷりあって、絶品。3つくらいあればよかったのに、と思いました。

お肉のメインはリードヴォー。粉をはたいてこんがり焼いてスモークがかけてある。このスモークがいいアクセントになってお肉のしつこさを感じさせない。そしてフランス料理の命はソース。濃い目のお肉のソースと、クリーム系のソース。片方だけで食べたり、両方を混ぜ合わせたり、堪能しました。でも盛り付けはちょっとどうかな?ソース滲んでいたし。ところで、私たちよりずっと後からスタートした人たちのお皿を見ると、私のお皿に比べるとソースがずいぶん少なかった。まるでソースが足りなくなったかのようで、早めのスタートでよかったーと思いました。

そして、ひとつ目のデザート(写真左)。煮たアプリコットにアイスクリームをまとわせ、それが軽いムースで覆われている。上にはフリーズドライのいちご。ちょっとお待ちください、とシャンパンがやってきて、ムースのまわりに注がれて出来上がり。デザートなんだけれど、口直しの役割も担う一品。

これで終わりでもよかったけれど、もう一つのデザートが到着。次は「クレームブリュレ」風だと。見かけは似ても似つかぬクレームブリュレ。食べてみて、まあそう言われればそうかもしれないという程度。ただ、名前はともかく、わー美味しいー!普段メレンゲなんか食べないけれど、紙のように薄いメレンゲ、甘みを抑えたふわふわのムースにクリームとともに美味しく頂きました。(これももう一皿いけそうなくらいだった)

デザートは2種類とも甘みが最小限に抑えられ、とても軽く、何皿も食べた後にはちょうどいい。最後にデカ(カフェイン抜きのエスプレッソ)でシメ。コーヒーのお供は、手作りの超ミニミニのカヌレ。エスプレッソに添えられる小さいスプーンの上に乗るくらいの小ささ。これがまあとてもとてもうまく出来た美味しいカヌレで、もう一個ちょうだい、って言いたいくらいでしたが、潔くおしまいにすることにしました。私たちより少し早くから食べはじめていた熟年カップルは、「もう一個ちょうだい」と言ったクチで、カヌレのお代わりをもらって食べていらっしゃいました。ちょっとうらやましいくらい、絶品のカヌレ。

こういうコース料理を食べて、死にそうにまでお腹いっぱいになると、せっかくの食事が「苦しい」で終わってしまい台無し。それで、全部食べても、美味しかったね、だけで終われるのが、最近ではお店選びで重要ポイントになってきています。今回は、「あー美味しかった」で終わったいいコースでした。

東京オリンピック閉会式、次はパリ

なんだかんだ言いながらも楽しく観ていたオリンピックも終わってしまった。昨日は、ハンドボール、バスケットボール、バレーボールと三つの団体競技の決勝にフランス進出!と言って大騒ぎでした。でも大騒ぎするだけあって、ハンドボールは男女ともに金メダル。バスケットボール男子は残念ながら銀メダル。そしてバレーボール男子は金メダル。フランス対ロシア、2セット取っておいて、3、4セットはロシアに取られてのフルセット。いやぁ、長かったわ。バレーボール、最初から最後まで試合を観たのは何十年ぶりか。それもフルセット。最後に観たのは、全日本男子にまだ愛想をつかしてない頃、中垣内監督がまだ新人で活躍し始めた頃だと思う。(最近は、「全日本」と言わなくなっているらしい。)

こちらはお昼時、閉会式をテレビで見ていたら、外で轟音がする。この音は、革命記念日の時のあれじゃない?と思って空を見渡すと、いたいた!フランス空軍アクロバットチームの飛行機。ちゃんと並んで飛んでいる。確かに、今朝テレビで、東京オリンピック閉会式では次のパリ大会への引き継ぎ(?)があるので、それに合わせてパリのトロカデロ広場でイベントあり、と言っていたので、そこで革命記念日さながらの飛行があるに違いない。それにしてもテレビの閉会式では、まだ東京音頭とかをやっていて、まだまだ出番とも思えない。閉会式がおしていたのか、早く出すぎたのか、2−3回どころではなく、何度も何度もぐるぐるとパリ郊外上空を回っていました。

何度もぐるぐる回るばっかりで退屈だったのか、途中、色付きの煙を出していて、それも見えました。そして、閉会式でライブで放送された本番がこれ。もちろん、テレビから。

パリの街、どこを切り取っても絵になるので、それだけで得してるなぁと思う。ただ東京よりずっと小さい街。オリンピックの時、パリあるいはパリ近郊の住人たちをどこかに移動させないと(言われなくてもみんなどこかに移動するだろうけど)、大混乱になりそうな気がするけど、どうなんだろう?

それよりも、東京そして日本は大丈夫なのか?とも思う。観戦チケット収入や期待していたはずの観光収入などはゼロだろうし、コロナ関連での予想外の出費もかさんでいるはず。IOCなんてきっと何もしてくれないだろうし、ギリシャの二の舞にならないといいけれど。。。

とりあえず最後の「家でレストラン」

長いことレストラン、カフェが閉鎖されていたフランスで、テラス席のみ5月中旬から再開。全面的に営業再開が認められたのは6月から。何ヶ月も外食してないんだから、ちょっと気合の入ったところに行こう、と思うのはみんな同じだったらしく、その頃どこも予約がいっぱいだった。レストラン閉鎖中に持ち帰りセットでお世話になった近所のレストラン、ル・パンスマンも、6月の時点で予約できたのが、7月最後の土曜日だった。もう一軒、行きたいところがあって10月に予約を入れたら、満席だと言われてしまい、なんだか気が失せて、別のさらに先の日で予約するのはやめた。ル・パンスマンも少しの間、持ち帰りとレストランを並行してやっていたけれど、6月末で一旦持ち帰りは終了。その最後の持ち帰りセット。前菜もメインもお魚でした。

前菜は今どき流行りのセヴィーチェ。生の魚介類をレモンやライムでシメたもので、いわゆるマリネです。シメた鯛の切り身が赤ピーマンクリームの中にマンゴと共に入っている。上に見える緑のものは、サリコーン。(海岸沿いに生える野菜で、塩気がある。ブルターニュにたくさんあるので、今度はこれを摘みに行きたいと思っている。)とても爽やかだけどコクもある美味しい一品。これは簡単に出来そうなので、今度やってみようと思っているところ。

メインはヒラメ。ゆるめのマッシュポテトの上に魚が盛り付けられ、シャンパーニュを使ったクリームバターソースがかかっている(シャンパンの味がしたかは微妙)。ソースの上には色んな野菜たち。こんな容器に入っているから量が少なく感じるけれど、実は十分な量が入っている。黄桃とフランボワーズとクリームのデザートも美味しくて、今回も堪能しました。ワインは、やっぱりブルゴーニュの白、サンロマンを合わせました。